仕事にはだいぶ慣れてきた薬剤師2年目のあなた。でも「今の仕事はもう続けられそうにない」そう思ってしまった時、どう対処していけばいいでしょうか?
これって結構難しい問題なんです。なぜなら、2年目の薬剤師は、転職するならしっかり将来を考えて仕事を選択しなくてはいけないから。
出来ることなら、次の仕事は、長くやりがいを持って働いて行きたいですよね。
この記事では、2年目の薬剤師が転職を考えた時どう行動すべきかという点について、アドバイスを含めてお伝えしていきます。
転職しない方がいいっていうケースもありますし、転職活動を始める前に参考にしてみてくださいね。
2年目で辞めて転職する薬剤師って多いの?
1年間頑張って働いたけど、それを区切りとして2年目で転職する薬剤師は多いです。周囲の状況も少し見え始めるからですね。
1年目だと「仕事ってこんなものかな……」となんとなく我慢しつつ働く事ができますが、2年目ともなると気づきが生まれてくるのです。
大学の同期は2年目でも充実して働いているみたいだし、今の仕事考えなおさないといけないかも。
いくら頑張って働いてきても、これから将来ずっと働けるかというと「無理だ」と感じてはいませんか?そういった仕事の現実が見えてくるのが薬剤師2年目なんです。
そのため、新たな職場・仕事に自分の生きる道を見出して、現実を知りつつ転職出来るのが、2年目薬剤師の強みとも言えますね。
ちなみにある病院のサイトを見てもらえると分かるんですが、2年目薬剤師はまだこれからの存在。仕事が合わないなら、早めの転職がベストですね。
よく石の上にも三年と言いますが、貴重な20代の3年を過ごすなら、少なくとも成長できる職場じゃないと時間の無駄です。
すでに管理薬剤師をしてる人もいるかもしれません。でもあまり早い段階で管理薬剤師をすることは、上司から仕事を教えてもらう機会を大きく損失してますよね。
2年目の薬剤師が転職するメリットは?
あなたが病院・薬局など、どういった職種で働いているかにもよりますが、2年目の薬剤師が転職する一番のメリットは、ある程度は薬剤師を取り巻く業界の事を理解できている事です。
つまり、学生の時や国試に合格後に就職活動して入社した時点では「イメージ」だけで働く場所を選んでしまうことも多いです。でも2年目ならば、どういった仕事が働きやすいかというイメージもざっくりとつきますよね。
薬剤師2年目だと、転職する事をためらってしまう薬剤師もいるかもしれませんよね。もしあなたがそういった気持を持っているなら、それは薬剤師の需給状況を理解していない事が原因かもしれません。
つまり、あなたが薬剤師として転職活動した時、どの程度の価値があるのかを知って置くことは大切ですよね。
採用側は、2年目薬剤師は貴重な存在
ちょっとイメージするのが難しいかもしれないんですが、もしあなたが薬剤師の採用を担当していると仮定してみてください。どういった薬剤師を採用したいですか?
そう思ってしまうかもしれないんですが、実際は違います。
薬剤師の採用担当者が「この薬剤師に働いてもらいたい」と思うのは、普通に働ける、若手の薬剤師です。特別な人材は必要としてないんです(もちろんやる気がある薬剤師の方がいいですが……)
2年目の薬剤師であるあなたでも、こんな風に感じることはありませんか?「薬剤師って結構変わってる人多いな」と。案外、普通の薬剤師が少ないんです。
いくら仕事がバリバリ出来るベテラン薬剤師でも、転職事情となると異なるのが実情。やっぱり採用する側としても、年収を多く出さないといけないですよね。
採用する方としては、仕事が出来るベテラン薬剤師に年収700万、800万円も出して来てもらうより、2年目の薬剤師に年収500万、600万を提示して来てもらう方がよっぽど良いんです。何より職場が若返りますからね。
ただ実際は若手の薬剤師は人気があるという事もあり、中途でもなかなか採用に結びつきづらいというのが実情なんです。
(※やむなく40代の薬剤師を、高年収で採用せざるを得ないケースも多いという事。派遣薬剤師よりはマシという考え方ですね。)
2年目だと薬剤師として発展途上
1年間の経験を薬局なり病院でしてきてた「経験」は、とても大きいです。ゼロから社会人としての教育をする必要がかなり省けるため、貴重な人材とも言えます。
それでも、まだ2年目だと、薬剤師としては一人前とは言えないですよね。それなのに、なんで2年目薬剤師は需要があるのか?それは、新卒採用でまかなえなかった薬剤師とも捉える事が出来るからです。
薬剤師を採用する薬局・病院など、新卒薬剤師の人気はとても根強いです。それでも、大手チェーンですら、どうしても足りないのが現実。
そのため、2年目の薬剤師はそうしたニーズを満たしてくれる存在として、転職市場では引く手あまた。だから「2年目だけど転職出来るかな……」と言った心配は、全くいらないとも言えますね。
むしろ注意して欲しいのは、2年目の薬剤師は人気だからこそ、「うちに来て欲しい」と言った各企業の採用担当者から言われまくった挙げ句、単に年収の高いところに決めてしまう安易な転職は避けるようにしたい所なんです。
メリットを紹介したからには「デメリット」もあるはずと思うかもしれませんが、新卒で入社した職場の同期と離れる事になるくらいです。基本的には無いと思って問題は無いです。
ただもし今働いているのが大手製薬企業などだと、戻れる事は難しいかもしれません。やっぱり名だたる大手製薬は、新卒じゃないと難しいです。ただあMRであれば、大手製薬企業間の転職はよくあります。
「2年目の薬剤師は、転職する事に大きなデメリットは無い」と分かっても、気になって一歩踏み出せないなと思う事もあるかもしれません。そういった場合は、一度転職活動してみて、結果として今の仕事をやっぱり続けようかなと思い直せば大丈夫。
不安に感じてしまうのは無理も無いんですが、働きながら転職活動すれば、リスクはほとんど無いですよね。デメリットも感じる事なく済むはずです。
薬剤師2年目で転職するならどういう職場が理想?
ある程度薬剤師の仕事を分かって来たとはいえ、まだ2年目。今の不満や人間関係などは、もちろん今の仕事を退職すれば解決出来ます。
でも、転職を考えるとは言え、どういった所に転職するのが良いかは悩みの種ともなりますよね。
2年目で転職を考える薬剤師は、おそらく初めての転職であるケースが多いと思います。そのため、注意して欲しいのは以下です。
新卒で入社した職場があなたに合わなかったのは、決して就職活動に失敗したわけじゃなく、運が悪かっただけ。なぜなら、実際に職場の雰囲気など確かめる事が出来ないまま働き始めるから。
でも、転職の場合は事情が異なります。それは、実際に「自分の目で見て職場を選択する事が出来る」からです。つまり、見学を通して「働く職場を選ぶ」事が出来るんです。
例えば、薬キャリエージェントの求人紹介では、面接同行などのサポート含め、しっかりと職場探しをする事が可能で安心と言えますよね。
まずはあなたに合った求人があるかどうか、キャリアアドバイザーに相談するのが転職活動を成功させるための近道になってきます。
辞めたい理由を解決出来る職場に!
辞めたい理由が人間関係の悪さなら、これは本当に就職活動の運が悪かったと思って、何も悩まずに転職活動を早めにはじめた方がストレスもなくて良いです。
人間関係以外、他の理由の場合はどうでしょうか。2年目の薬剤師が転職したい理由として、主なものは以下のようなものが挙げられます。
- 薬局でヘルプ(応援)ばかり
- 成長出来る環境にない
- 仕事の負担が大きすぎる
- 仕事がつまらない
- 勤務時間等が不規則
「仕事の負担」ひとつとっても、細かく挙げるとキリがないのでざっくりとです(一人薬剤師だとか、病院の当直など)
転職で、すべての希望を100%満たすのは、可能性としては低いかもしれません。例えば、仕事の負担が軽い仕事(極端な言い方をすると楽な仕事)を選択すれば、年収はそれほど期待出来ないですよね。
ただ、今の仕事を変え、2年目からの薬剤師人生をより良いものにしていくためには、しっかりと「仕事は生活の一部」という認識をもって、働き方を積極的に変えていく必要がとても大きいのです。
そのため、あなたが何を仕事に求めるかという部分が、2年目の薬剤師が転職活動を始めるにあたって、一番大切なことなんです。
それは、年収だっていいし、ワークライフバランスでもいい。でも働くからには、少しでも楽しく仕事をしていきたいですよね。だってまだ2年目なんです。将来はとっても長いんです。
薬剤師2年目の上手な転職活動の方法
働き方を変えて、人生自体を見直す。大げさかもしれないんですが、やっぱり仕事が占める時間って多いのは事実ですよね。転職活動にも方法というか、注意点があります。
まず、2年目だからこそ、これから社会で生きていくため前向きに働き方を見直す事が出来る。転職しやすい2年目の薬剤師だからこそ選択出来るのは大きなアドバンテージ。
上手な転職活動をする事で、せっかく頑張ってとった薬剤師免許のメリットが、そうした部分にも生かされてくるんですね。
2年目薬剤師が転職活動で注意する事
転職活動で一番注意して欲しい事としては、何を重視して求人探しをしていくかです。当たり前と思うかもしれませんが、意外と見落としがちな事になります。
- 人間関係の良い職場が良い
- 数字に追われない薬局で働きたい
- 通勤しやすい所がいい
- 色んな薬局を見学して決めたい
- 福利厚生が整った会社が良い
あなたが重視したいポイントは幾つもあるはず。
あえて上記では「年収」について書きませんでしたが、基本的には2年目の薬剤師は、転職すると年収が上がるケースがほとんどです。
そのため、ハナから年収重視ではなくて大丈夫。働きやすそうなところをいくつか見つけてもらい、迷ったら最後に「年収の高い方を選択する」ぐらいの方がいいかもしれませんね。
しっかりと「いま辞めたい理由」から考えて、どういった職場で薬剤師として働きたいかを重視する事が大切ですね。それを忘れてしまうと、転職活動をいざ始めたら年収重視で探していた……という事にもなりかねませんよね。
でも、「年収が高ければ多少のストレスは我慢して働ける」という性格の薬剤師もいると思うので、それはあなたが何を大切にしたいか次第です。当たり前ですが、少しでもお給料が高い方がいいに決まってますからね。お金は人生で結構重要です。
そもそもなんですが、よほどあなたが「お金は要らない」とかでは無い限り、転職エージェントが年収交渉をしてくれます。
勝手に上がるわけじゃないんですが、あなたが転職することで、求人紹介会社は手数料を得られます。その計算の元になるのは、転職時の年収なんです。
なので、例えばあなたが同じ薬局に転職するにして、紹介会社としては年収400万円で転職するより、500万円で転職してもらった方が助かるんです。
とは言え「相場」もありますから、「できれば年収が高い所がいいです」と紹介会社に伝えておけば、少なくとも新卒で入社するよりはずっと良いお給料で働く事が可能になってきますね。
上手に転職活動を始めるために
これまでお伝えしてきたように、しっかりとキャリアアドバイザーに相談が出来る事が大切。そして、色んな求人情報を持っている。待遇の交渉まで、まとめてお任せする事で失敗しない転職活動が出来るんです。
多くの求人紹介会社がありますが、まずは「薬キャリエージェント」などから相談するのがベスト。
大手の紹介会社を利用して、転職活動を有利にすすめていくことが大切ですね。