大手チェーンと中小チェーン薬局どっちがいい?転職で選ぶ時のメリット・デメリット

本サイトのコンテンツには、アフィリエイト広告を掲載しております

薬局に転職しようと考えたとき、大手のチェーン薬局にするか、中小規模チェーンに就職するかは大きな選択肢の一つですよね。

私自身、大手でも中小でも働いた経験があり、それぞれの特徴が全然違うことを知りました。

それらを理解し、どんなメリットやデメリットがあるのか事前に知っておくことで、転職後の自分の働くイメージがつきやすくなります。

そうすると、転職に際して自分なりにゆずれない条件や、将来なりたい薬剤師像が見えてくることもあり、自分らしさを大事にした転職ができる確率があがるのではないでしょうか。

そこで、まず、大手と中小それぞれどんな特徴があるのかを見ていきましょう。

大手チェーン薬局・中小チェーン薬局の特徴

それぞれ特徴があって、一概にどちらが良いかとは言えません。でも、「自分に合ってそう」とか何か感じるものってありますよね。

大手チェーン薬局の特徴

大手調剤薬局は、全国規模でチェーン展開している大規模な薬局のことです。株式上場している会社も多く、企業収益が比較的安定していると言えます。

福利厚生もしっかりしていますし、毎年、新人一括採用をしており、社員数・店舗数がとても多いです。

また、社内マニュアル・共通ルールが徹底しているので、中途採用では未経験・経験の有無にかかわらず、初めに本社や研修所で数日間の研修を受ける事が可能となってきます。

私が大手に中途で入ったときは、初日と次の日は研修してもらって、3日目から配属店舗に出社しました。

社内に研修を専門としている部署(学術部)があるので、その後も薬剤師や管理者としての研修制度があります。認定薬剤師やかかりつけ薬剤師の資質を向上するため、研修代の負担補助制度も整っています。

中小規模チェーン薬局の特徴

中小企業は、1店舗~数十店舗の薬局のことです。地域に限定されていることが多いです。もしくは、1県に1薬局など点在している会社もあります。

いわゆる「地場チェーン薬局」という形で、地域に根ざした取り組みをおこなっている薬局が多いです。

休日や残業規定などは、各社によってまちまち。

1店舗の人数も多くなく、経営者である社長が薬剤師の場合は、薬局の業務ができるので、社長と一緒にシフトを組まれることも普通にあります。

新卒採用が難しいケースが多いこともあり、中途採用の人が多く、マニュアルは大手ほどは細かくありません。無いか、あってもA4サイズが数枚だけ、といった薬局もありました。

マニュアルに縛られて働く薬剤師もいるので、それは良い点かもしれませんよね。

研修は無い薬局が多いので、入社した日から配属店舗の現場に入ります。マニュアルを確認しつつも、日々の業務の中で覚えていくといった感じで仕事をしていきます。

OJTが中心となりますが、例え調剤経験が未熟であっても心配は無いです。やっぱり実務をこなしながら学んでいく事がほとんどだからです。

以上大手と中小の特徴を、ざっくりですがあげてみました。

それでは、それぞれの特徴をどんな時にメリットと感じるのか、逆にデメリットと感じる時にはどんな例があるのでしょうか。私の実体験をもとに、次の章で6つの具体例をあげていきます。

大手チェーンvs中小チェーン薬局で働くメリット・デメリット

それぞれメリット・デメリットを紹介しますが、例えばある薬剤師にとっては「デメリットと思える事がメリットに感じる」という事もあるでしょう。

あなた自身に合った職場を選ぶという事が肝心になってきまね。

①規模の違い

大手では規模が大きいことで、店舗数が多いので、転勤があるかもしれません。

転勤しなくても、引っ越しのない範囲の店舗に異動になるのはわりとあることですし、遠方に新店舗ができたら、各店舗から何人かずつ、数か月程度の応援に狩りだされることもあります。

中小は、他店へのヘルプ・応援勤務はあるものの、引っ越しを伴う転勤はほとんど無いです。経営者の方針にもよりますが、新店舗出店ということもほとんどありませんし、入社時に所属した薬局で何年も働くことが多いと思います。

このように、転勤や異動、応援の多さ・少なさの違いがあります。

②人数・人間関係

大手はやっぱり人数が多いですよね。シフトを組むのがとても大変です。人数も多いと、人間関係のいざこざも避けられません。

でも、店舗数が多いので、スタッフのトラブルがあっても異動はしやすいかもしれません。

企業なので、所属部署や役職もはっきりしていて上下関係があります。経営陣や、上の人と関わるのは人事考課の時とか店舗視察の時くらいで、その時はすごく緊張します。

中小は、シフトはもちろん毎月組みますが、調整はさほど難しくないです。社長とか、上の人もしょっちゅう店舗に来るし、距離が近いのがメリット。

また、みんなの顔と名前が一致してます。一緒のシフトの時も、普通の同僚と同じ感覚で働けます。

人の出入りは少ないので、何年も同じ顔触れだったりします。人間関係がよければ落ち着いて働けますが、合わない人がいるとちょっと大変かもしれません。

このように、同僚との関わり方やシフトの作り方が異なります。

③福利厚生

大手はもちろんしっかりしてます。社員への福利厚生は明記されてて、ドラッグストアなどであれば、いざという時に労働組合が守ってくれます。

会社の業績があがればその分ボーナスに反映される事も多いです。その分普段のノルマはありますが、会社の成長と自分の成長を同じようにリンクして考えられる人はいいのではないでしょうか。

中小は、これは本当にまちまちです。有給休暇や長期休暇、労災の認定とか、交通費とか、いくら労働基準法で決まってるといっても実際は社長次第です。

結構不満を持ってる人は多くて、辞めるとき泥沼になるパターンもあります。後々トラブルにならないためにも、気になることはあらかじめクリアにしておくことが自分を守ることにつながります。

福利厚生は、入社時にきちんと確認することをお勧めします。

④業務内容

大手は業務が細分化されてて、薬局長とか管理者でなければ、自分の担当以外は関わりにくいです。

担当がローテーションになってればいいのですが、同じ仕事ばかりでつまらないと感じてしまう薬剤師も多いかもしれませんね。他には、上司や本社への報告作業やメールが膨大で、その処理に追われる日々になりやすいです。

中小は、基本はなんでもできます。というか、一人が全部できるようにしないと回らないので、オールラウンダーになれます。一応担当は決めますが、他の人の作業内容も把握できるし、みんなで協力して埋めていきます。

⑤研修・キャリア

大手は認定薬剤師やかかりつけ薬剤師を積極的に推奨しています。大手は、業界を引っ張るリーダー的役割も背負っているので、これから必要とされる薬局を作るため、薬剤師の成長をしっかりフォローしてくれます。

基本は会社補助で研修が受けられます。キャリアに関しても、管理薬剤師になったりマネージャー・部長・本部の人を目指すなど、出世コースも用意されています。

中小は、研修がないのが多いので、新薬とか薬価改定の時とか、ちょっと大変です。

メーカーや卸さんが頻繁に来てくれれば情報も入りますが、そうでなければ自分でネットや雑誌などで調べないと情報が入ってこないです。

キャリアの面からも、中小チェーン薬局は、出世を求めるタイプの人が働くような感じではないです。

⑥プライベートとの両立

大手は休日に研修参加が必要だったり、残業が多い場面もあります。

自分が大手で働いたイメージとしては、プライベートよりも薬剤師として仕事にまい進したい、仕事で自己実現したい人、年齢の若い人が向いてると思います。

中小は、仕事内容もその店舗でその日に完結できるのでシンプルです。

外来が終了すれば報告業務もなく帰宅できるので、残業も少ないです。どちらかというと、プライベートを大事にする人は中小の方が働きやすいんじゃないかなと思います。

まとめ

この記事では、まず大手と中小の特徴の紹介をし、次に具体例として以下。

  • 会社規模
  • 職場で関わる人数と人間関係
  • 福利厚生
  • 業務内容の違い
  • 研修やキャリアプラン
  • プライベートとの両立

と6つの点から、それぞれのイメージを追っていきました。もちろん全てがここに当てはまるものではないですし、実際の転職活動では「見学する事」がとても大切です。

大手も中小も、メリットとデメリットがあります。それをメリットと感じるかデメリットと感じるのかは、人それぞれ違いますよね。

すべて100%の条件を満たした会社はなかなか見つからないはずです。

そのため優先順位をつけて、これだけは譲れない点、妥協できる点を自分でよく考えてみつければ、自分に合った良い会社を見つけることができ、納得した転職ができるのではないでしょうか。

まとめ
大手チェーンか中小チェーン薬局、どちらに転職すればいいのか悩む薬剤師は、実際に見学に行くことが大切。

求人案内だけ見て選ぶと、「イメージと違った……」なんて事にもなりかねません。

大手の「マイナビ薬剤師」で、キャリアアドバイザーから的確な求人情報を収集するようにする。それが転職で後悔しないためのポイントです。