薬剤師が「仕事を辞めたい」と思った時は転職するべき？

薬剤師として働いていると、「仕事を辞めたい」と思う瞬間が誰にでも訪れるはずです。そんな時、あなたはどんな行動をとるでしょうか。

「辞めたい」と思うきっかけや本気度は、人それぞれです。思い立ったらすぐに転職活動を始めるという人も少なくないかもしれません。

しかし、薬剤師が「仕事を辞めたい」と思った時は、本当に転職するべきなのでしょうか？

薬剤師が「仕事を辞めたい」と思うのはどんな時？

そもそも、薬剤師はどんな時に「仕事を辞めたい」と思ってしまうのでしょうか。

1.人間関係が上手くいかない時

どんな仕事でも、人間関係は悩みの種になりやすいもの。特に、薬剤師が悩みやすい相手別に見ていきましょう。

①職場の同僚

最も関わりが大きいのが、職場の同僚です。薬剤師の主な職場である調剤薬局は、とても狭い世界です。小規模な店舗では、自分を含めて薬剤師が2人だけ、なんてこともよくあります。

そんな環境で、もう1人の薬剤師と相性が合わなかったらどうでしょうか。大人数の職場であれば、他に気の合う同僚を見つけて気を紛らわせることができるかもしれません。しかし、少人数の職場では、残念ながらそうもいきませんよね。

かと言って、仕事をするうえで同僚を避けるわけにもいかず、どんどんストレスが溜まっていってしまいます。調剤室という狭い空間の中で、苦手な人と1日中一緒に仕事をするというのは辛いものです。

②処方元の医師

薬局に勤めている場合、処方元である医療機関の医師の人柄は、働きやすさに大きく影響を与えます。医師との関係性が良くないと、疑義照会をするたびにストレスを感じてしまいます。

薬剤師にとって、疑義照会は日常的な業務のひとつです。そのため、処方元の医師との関係性に悩んでいる人も少なくないでしょう。

③患者さん

患者さんとの関わりも、ある意味では人間関係です。薬剤師は、患者さんから理不尽な言葉を投げかけられることも多いですよね。

もしくは、薬や体調のことでこちらから質問をしても、あまり話してくれないことも。

患者さんとの人間関係も、「仕事を辞めたい」と思う大きな要因となります。

2.条件面に不満がある時

また、条件面に不満があるから辞めたいという薬剤師も多いでしょう。代表的な例を見ていきましょう。

①給料が安い

まず、給料に不満がある場合です。給料アップのために転職をする、というのは薬剤師に限らずよくある話ですよね。

薬剤師の給料は、20代くらいまでは同年代と比べて高い方かもしれません。しかし、昇給率はあまり良くないところが多いです。そのため、徐々に給料は頭打ちになっていきます。

また、基本的に薬剤師は歩合給を貰えるわけでもないため、職場を変えずに大幅な給料アップを狙うことは困難です。

そのため、手っ取り早く給料の高い会社に転職したいと考える人も少なくないでしょう。

②残業が多い

残業が多いというのも、辞めたくなってしまう理由のひとつです。

薬剤師の多くは、予定がある日に「今日は早く帰って明日やろう」とか「今のうちに集中して早く終わらせよう」というようなことが通用しません。

たとえば、薬局であれば残業時間は処方元である医療機関の混み具合や診察速度によるので、自分の力ではコントロールできないことが多いのです。そのため、不満に感じやすい部分でしょう。

③休日が少ない

一般企業であれば、休日はカレンダー通りであることがほとんどです。そのため、夏期休暇や年末年始などで多少の差は生じるものの、年間休日が会社によって大きく異なることはあまりありません。

しかし、病院や薬局の場合、休日の数は配属先によってバラバラです。特に、他の店舗と同じ給料なのに自分の店舗だけ休日が少ない場合は、不満を抱きやすくなります。

3.「仕事がつまらない」と感じた時

そして、「仕事がつまらないから辞めたい」と思っている薬剤師も多いかもしれません。特に、調剤薬局で同じ店舗にずっと勤務していると、処方内容もワンパターンで飽きてしまうという人も。

幅広い処方を見たくなったり、あるいは、薬局を飛び出して病院で働いてみたいと思ったり、考えが変化していくこともあるでしょう。

薬剤師が「仕事を辞めたい」と思った時は転職するべき？

このように、薬剤師が「仕事を辞めたい」と思った時は、転職するべきなのでしょうか。

結論を言うと「転職しないで済むのであれば、転職しないに越したことはない」ということです。

薬剤師をはじめ医療業界は転職が多い世界ですが、何度も転職を繰り返している人はさすがに警戒されてしまいます。できるだけ、転職回数は抑えておいた方が今後の自分のためになります。

そのため、いわゆる「ホワイトな職場」に就職し、長く働きたいのなら「マイナビ薬剤師」で転職活動をスタートさせる事がおすすめです。

転職せずに不満を解消できないか？

まずは、辞めたい気持ちをグッとこらえて考えてみてください。今の職場にいながら、不満を解消するために何か打てる手はないでしょうか。

たとえば、人間関係や残業時間などは、店舗異動によって改善できる可能性があります。転職する前に、まずは上司に相談してみましょう。

また、給料に不満があれば、副業をするという手もあります。最近では、副業を認める企業が増えてきています。まずは就業規則を確認してみてください。まだ副業が認められていない場合は、会社に交渉することも検討してみましょう。

前向きな理由があれば転職するのもアリ

ただ、「不満解消のために動いたが、それでも改善されなかった」というのであれば、転職活動を始めましょう。

店舗異動は必ずしも叶うものではありませんし、むしろ難しいケースのほうが多いと言えます。仕事に費やす時間は長いので、毎日モヤモヤしながら過ごすのは苦痛ですよね。

また、前向きな理由があるのであれば、転職するのも悪くありません。

たとえば、今いる薬局では在宅の件数が少なく、あまり勉強にならないために辞めたいと思っているような場合です。

在宅医療に積極的に取り組んでいる薬局に転職すれば、やりたい仕事ができますよね。

このように、「仕事を辞めたい」と思う裏側に前向きな理由があれば、転職を考えましょう。

体調に異変を感じたら無理をしない

なお、仕事のことで悩んでいて体調に異変を感じたら、決して無理をしないようにしましょう。体の不調は、心からのSOSである可能性が高いです。転職、もしくは休職を視野に入れましょう。

体を壊してしまったら、働くことすらできません。絶対に無理は禁物です。程度によっては、回復までに時間がかかってしまうこともあります。

辛い環境からは、逃げることも大切です。世の中には、たくさんの選択肢があります。きっと、自分に合った職場や仕事がどこかにありますよ。

薬剤師が「仕事を辞めたい」と思った時は転職するべきか否かは、もちろんケースバイケースです。転職しようとすまいと、自分が納得できる選択をすることが大切です。

仕事を辞めたいと悩んでいるくらいなら、しっかりとキャリアアドバイザーに無料相談してみる事がはじめの一歩かもしれませんね。