地域に貢献できる薬剤師になりたいという人も多いですよね。
働く上で、重要なことは人それぞれです。給与や休日、プライベートを重視する人もいれば、せっかくの国家資格なのだから地域に貢献してこその薬剤師と考える人もいます。
そこで、今回は地域貢献できる薬剤師求人の探し方をご紹介します。これからは地域に貢献していきたい、そう考えている薬剤師はぜひ参考にして下さい。
薬剤師としてどんな地域貢献が出来るのか考える
地域貢献と一口にいってもさまざまな活動があります。在宅医療への参加、学校薬剤師としての活動、医療機関との連携などたくさんあります。
まずは、どんな地域貢献が必要なのか考えていくことが重要です。それは地域によって変わるため、柔軟にアプローチが必要となります。
全国的な問題は少子高齢化
医療の全国的な問題として少子高齢化問題が挙げられます。働く医療従事者に対して高齢者が多くなり過ぎてしまうため、さまざまな問題が生じます。寝たきりの高齢者にもしっかりとしたケアが必要です。
今後は医師や看護師、介護士だけでは十分なケアを行き届かせることが困難になると予想されるため、薬剤師も在宅医療へ参加が必須なのです。
薬剤師が在宅医療へ参加すれば、薬に関するケアを十分に行なうことができますよね。
高齢者の場合には、処方された薬をしっかりと飲むことができずに残薬が大量に出てしまうことが問題となっています。
毎日しっかりと薬が飲めるように配薬カレンダーを活用したり、定期的なチェックをしたりと薬剤師の仕事はたくさんあります。
しっかりと薬を飲めるようになれば、残薬も減るので医療費削減にも貢献ができますよね。特に地方では高齢化率が高く、深刻となっている地域もあります。
地方で働いている薬剤師であれば、在宅医療へ参加することが地域貢献になります。在宅医療では、これまでとは違った知識や経験が必要です。
全国的に少子高齢化が今以上に深刻となるのは、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降と言われています。
今から始めれば、それまでに必要な知識と経験を蓄えることができますよね。2025年になった時に、それを最大限活かして地域に貢献することが可能です。
｢何から始めればいいのかわからない｣という人も在宅医療への参加を検討するのが良いですね。
健康な高齢者が多い地域では別のアプローチが必要
在宅医療は、外出することが難しい高齢者へのケアです。日本では高齢者が増えていますが、健康な高齢者もたくさんいます。
70歳を過ぎても元気に働いていたり、80歳を過ぎてゲートボールや将棋を熱心にやったりする高齢者も多いですよね。
そんな元気な高齢者に対して在宅医療は、地域貢献にはなりません。まだ元気な高齢者が、在宅患者にならないように健康寿命を延ばすことが重要です。その時に、薬剤師としてどのような貢献ができるのかが大切ですよね。
最近では、管理栄養士が在駐する調剤薬局も増えていきます。調剤薬局は、薬をもらうだけの場所ではなく日々の健康に関する相談をする場所へと変わってきているのです。
処方せんを持っていなくても気軽に立ち寄って食事に関する相談に対してアドバイスすることは地域貢献になります。
地域によって、アプローチの方法は変わります。自分が働いている地域の問題を解決することが地域貢献へとつながりますよね。
薬剤師資格が活かせる「地域貢献が必要なところ」で求人を探す
地域貢献ができる求人を探すには、一般的な探し方とは違う方法で求人を絞っていく必要があります。
地域貢献ができる求人の探し方についてご紹介します。
やりたいことから求人を探す
一般的に求人を探す時には、給料や労働時間、転勤の有無など労働条件から探す人が多いですよね。
薬剤師の場合、地方では好待遇となることが多いので働く場所にこだわりがなければかなり有利な条件で働けるケースもあります。
または、働く場所を先に決めておいて、その中から自分の生活に合った労働条件の求人を絞っていくという方法もあります。
このどちらかの方法で、ほとんど場合には求人を探していきますよね。
しかし、地域貢献ができる求人を探す場合には仕事内容から求人を絞ってきます。例えば、在宅医療がやりたいのであれば、在宅医療への参加に熱心な調剤薬局を選んでいく方法です。
調剤薬局といえば、医療機関に隣接しているのが一般的で、医療機関からの処方せんをメインにして空き時間を活用して在宅医療へ参加していることが多いです。
最近では、医療機関の近くではなく、高速道路の近くや住宅街など医療機関がない場所に調剤薬局を開局するケースもあります。
そのような調剤薬局では、在宅医療専門薬局として在宅患者さんをメインにしており、年々その数は増えてきているのです。
在宅医療専門薬局を持っているのかを確認してみるのが重要ですよね。
また、健康相談を重視したいのであれば、健康サポート薬局を持っている会社や管理栄養士の採用に熱心な会社を選ぶのが重要です。
地域のコミュニティに薬剤師が参加して、健康相談を行なっているケースもあります。
これまでの調剤薬局は、近隣の医療機関から来る処方せんをいかに早く処理するのかが重要でした。患者さんを待たせずに、薬を正確に渡すことが薬剤師の仕事という認識の人も多いかと思います。
しかし、そのような時代は終わり、最近では調剤薬局によって特徴がはっきりと分かれてきています。まずは、自分はどんな地域貢献をしたいのか考えることが重要です。
やりたい地域貢献ができる調剤薬局を選んでいけば、仕事にやりがいをもって取り組めますよね。
労働条件のチェックも忘れずに
仕事を通じて、自分のやりたい地域貢献ができるのは素晴らしいことです。やりがいをもって仕事に取り組めるので、素敵なことですよね。
しかし、どんなに地域貢献ができたとしても長く続けることができなければ貢献度は低くなってしまいます。
地域貢献を長く続けていくためには、やはり労働条件も重要になってくるのです。どんなに地域への貢献性が高い素晴らしい仕事でも過酷な環境で仕事を続けるのは難しいですよね。
調剤薬局からの賃金をメインで生活しているのであれば、お金のことも考えていかなければいけません。
地域貢献ができる仕事内容から求人を絞っていきますが、労働条件も忘れずにチェックする必要があります。
賃金が低過ぎたり、休日が少な過ぎたりする求人は候補から外していかなければなりません。
これは、その人の生活によって基準が変わるので自分が無理のない範囲で長く働けそうだと感じる求人を探すことが重要です。
例えば、年収が350万円で年間の休日が96日で地域貢献ができる求人ができる求人があったとします。
この労働条件は、薬剤師としては少し厳しいものかもしれません。
独身の場合では、労働条件は少し悪くても自分のやりたいことができるのであればOKという考え方ができるでしょう。
ところが、子供が何人かいて自分が家計の大黒柱だった場合には、不安が残ります。この求人では自分のやりたいことはできても家族が豊かな生活をするのは難しいです。
また休日も少ないため、家族と過ごす時間も少なくなってしまいプライベートが疎かになります。
この場合には、地域貢献もできて、もう少し労働条件の良い求人を探す必要がありますよね。
お金や時間の余裕は、その人によって変わります。無理のある労働条件だと、どんなに素晴らしい仕事でも続けることができません。自分の生活に合わせて労働条件も忘れずにチェックすることが重要ですね。
まとめ
薬剤師の地域貢献と一口にいっても、地域によって抱えている問題は変わってきます。自分の働く地域の問題を薬学的知識で解決できるのであれば、薬剤師としてこれほどやりがいのある仕事は他にありませんよね。
だからといって、無理のある働き方では長く続けることができないので、地域貢献ができる仕事内容という面と労働条件の両面から希望の求人を探していくことが重要です。