薬学生の就職活動はコロナのせいで大変

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いま就職活動してる薬学生、大変だなぁ……

コロナ対策のために、合同説明会などで多くの中小規模の薬局などを知る機会がめっきり減ってしまいましたね。

オンラインでとか、苦肉の策でやってるところもあるけど、雰囲気ってやっぱり生で体感しないとわからないもの。

でもたぶん、就職活動している学生さんに「大変だ」っていう実感は少ないかもしれません。新卒で就活するのって1回っきりだから、「例年と違う」とは自分では思えないからです。

就活、なんならむしろ楽かもしれないです。選択肢が少ないので。

私が働くチェーン薬局にも毎年新卒薬剤師が入社してきますが、その内定者の殆どは合同説明会で弊社を知ってくれた学生です。説明会が無ければ縁が無く終わってた可能性が高いですよね。

例年は、以下のような会社の説明会が活発


参考
薬学生のための就職情報サイトマイナビ2022薬学生ナビ


参考
薬学生専門就職情報サイトめでぃしーんねっと2022

でも「コロナのせい」で、残念ながら弊社を知ってもらう機会もありません。国家試験後から就活する薬学生さんを中心にアタックして、入社してもらう感じです。

ていうか、そもそも論なんですが、国家試験終わってから就職活動すればいいんじゃないのかなとも思ってます。

大手チェーンだって、国家試験後の学生の採用は力入れてますからね。

大手チェーンに入社する薬学生ばかりに?

もちろん病院志向の薬学生さんもいるはずです。ただ割合として大きい、薬局・ドラッグストアに就職しようと考えている学生は、たぶん大手チェーンを中心に選択する可能性が高いのがこのコロナ禍の状況です。

情報を得る機会も少ないし、仕方ないですよね。

企業の口コミとかもネットで検索すればあります。だけど、中小規模となると書き込みすらありません。同じ大学の先輩薬剤師の話なども聞けませんよね。

そうなると「大手チェーンの中からどれにするか」という選択肢しか生まれなくなってくるのです。

アインがいいか、日調がいいか。

ウエルシアがいいか、スギ薬局がいいか。そういう見方になりがちになっていませんか?

もちろん大手チェーンには大手チェーンの良さがあります。充実した教育体制。充実した教育体制。充実した教育体制。などなど。

「はじめは教育体制がしっかりした所で働きたい」それはとても良くわかります。

「奨学金があるから出来るだけ年収の高いところに」それも良くわかります。

でもでも、SNSの情報だけで就活するところを選ぶのは、ちょっと安易過ぎやしないかな、と思うんです。つまり、「どこが働きやすそうだ」っていう評判、とっても信頼性が乏しいからです。

なぜ情報の信頼性が乏しいと言えるのか、何となくでも分かりますか?

いま、たいていの薬局は暇

薬学生が頼りにするのは、先輩薬剤師の声でしょう。特に、働き始めて1年目、2年目の先輩といったあたり。そして、TwitterやFacebookなどのSNSの情報。

そこで目にするのは、当たり前なんですが、結構キラキラした感じに「輝いてる先輩薬剤師」ばかりです。

理想と現実は違うぞ

今(2020年~のコロナの状況)って薬局は暇な所が多いです。ドラッグストアも忙しいイメージがありますが、少なくとも処方箋に関しては減っています。

いま、ぬるい感じで働いている薬剤師が本当に多いです。私の周りでも、むちゃくちゃ暇な薬剤師が多いです。

いつも薬剤師不足で退職する薬剤師が多い薬局も、このコロナの処方箋減で、薬剤師不足は割と解消されています。大手こそ、そういった傾向が強く、ややホワイト化してます。
(※ただ、経営環境が厳しく、かかりつけなどの数字を追求させてます)

本当はブラックで退職者が多い薬局であっても、今は割と働きやすくなっている。経費削減のため、残業する時間も減っていますし、今なら薬剤師が不足していてもチェーンだと応援(ヘルプ)で回しやすいです。

こういった状況で就活してる学生は、まずかなりの確率で就活に失敗するんだろうなーって思っています。

「じゃぁ何を参考に、薬学生は就職活動すればいいんだ」と言われそうですが、これが何も無いです。一言で言えば、今はそういう時期。定期的にこうした「運の悪い世代」っていうのは出てきます。

1990年代後半から2000年代前半の、「就職氷河期」などもそうですよね。いくら学歴があったって、正社員にすらなれないような時期があったんです。

でもでも、薬剤師ってとっても恵まれてるんです。正社員として採用はしてくれるし、もし就活に失敗したって、20代のうちの転職なら簡単です。

だからあまり、アインがいいか日調がいいかくらいのレベルで悩む必要ないんです。配属先がいいか悪いかの運で、結局働き続けれられるかどうかが決まります。

去年、学生さんと合いました。九州から都内まで来てくれたんですが、むちゃくちゃ行動派。いろんな人・薬局経営者と会ってました。どこに就職したかは聞いてないですけど、新卒で年収600そこそこもらえるとかツイートしてたような。情報って、やっぱり自分で集めてこそ武器なんですよね。

でもそういった「行動派」の学生さんですら、情報収集が難しいのが今。

本当は中小含めて、地元の薬局を中心に色々探して欲しいです。ただ、難しい。

じゃぁどうすればいいかと言えば、就職に失敗したっていいくらいの気持ちで、今は勉強に励む方がいいんじゃないのかな?と思っています。国試浪人とかが最大の損。

繰り返しなんですが、薬学生が就職して「こんなはずじゃなかった……転職したい」、これはあるあるですし、転職先もたくさんあります。大手チェーンだって、中小にだって転職出来ます。

それぐらい、中小薬局は新卒採用が出来ないし、20代で大手から転職してきてくれる薬剤師を心待ちにしてます。なんなら少し研修して転職してくれるから、ありがたい存在です。

でも、まぁ、迷ったら大手に就職しとけば転職もしやすいです。

そこそこ研修受けてるので、なんなら助かります(笑)

就職先に悩むことは大切だけど、今は勉強が大切かなって。留年とか国試浪人が一番損なのです。

もちろん、業種によっては万全の就職活動をしないとダメ。製薬や大手卸などに就職したいなら、誰よりも早めの行動が大切ですね。

薬局なんて、大手チェーンならどこも大差は無いです。イメージ戦略の違いくらいですね。